KPCEV-08について
レポート/後藤 聡(栃木県/鹿沼高校物理部)
ベース車:オリジナル
完成日/製作期間:2019年10月/6ヶ月
ナンバー取得日:─
総費用:43,215円
レポート
2018年に「KPCEV-07」を作成したが、バランスがとりにくく、車体に歪みができやすいといった欠点があり、この欠点の改良と自動ブレーキを搭載させたものが「KPCEV-08」である。同年12月に設計図を作ったり、-07の車体の解体をしたりして、2019年1月から本格的な製作を開始。4月に自動ブレーキを搭載させるため「micro;bit」を使いプログラムを作り始めた。
9月頃におおむね完成し、走行実験を行い、車体の不良探しとデバックをした。ここで自動ブレーキが正確に反応しないことが判明したため、1回1回距離を変えながら、確実に止まる距離を走行実験して探すことになった。そして、10月に「KPCEV-08」として完成した。
今回は立ち乗り型ではなく座って乗るタイプの車体だったので、誰でも安全に乗ることができるようになった。試乗をする際、-07では安全性を確保するという観点から、確実に乗りこなすことができる部員が行うことが多かった。しかし、この車体に関しては、どの部員も問題なく運転ができた。
〈各部員の感想〉
KPCEV-08は初めて折りたたみ式、自動ブレーキを搭載した電気自動車です。誰でも簡単に乗れる、便利な自動車造りの新しい一歩であります。ですが、まだ欠陥もあり、簡単さ、便利さを求めた自動車にはまだまだです。次の課題は、どうより良くするかだと思います。(3年 新籾 侑大)
プログラミングは、僕にとって初めての体験だったので、何もわからないところからのスタートでした。顧問の先生に教えていただき、なんとか形にすることができました。特にひとつひとつのプログラムも意味の理解が難しく頭を痛めることが多々ありました。小さな積み重ねによって、より良いプログラムを作ることができるのだなと実感しました。(3年 吉田 匠良)
私個人が以前の車体にうまく乗ることができず、誰でも乗れる車体の作製を目標としていたので、今回はその目標をクリアすることができました。しかし、この車体にも改善点はあるので、今回気づいたことを踏まえながら、より良いものを次回は作っていきたいと思います。(3年 大橋 果凜)
KPCEV-08を製作して、僕が学んだことがあります。それは部の人たちと協力することです。KPCEV-08を製作するにあたって、材料の切り出しや組み立て作業をするときに仲間との話し合いをすることによって、効率よく活動できました。(2年 小野 泰聖)
僕は車体の組み立てや分解を主に担当しました。最初はねじを締める向きさえわからず、先輩方にも迷惑をかけましたが、それなりにできるようになりました。今年から後輩も入り、先輩方もいなくなってしまうので今まで以上に気を引き締め、そして、何より楽しんでいきたいと思っています。(2年 粂川 太希)
今まで電気自動車など作ったことがなかったので不安がありました。しかし、先生や先輩方の教えがあったので成長することができました。ミスをしてしまったこともありましたが、先輩や友達に助けられて完成することができたのはいい思い出です。(2年 芝間 優吾)
電気自動車を作るにあたって辛かったのは、初めての部品の接着、加工や、折りたたみ式ということもあり部品同士の長さの調整をしたことです。完成して試運転時に誤作動なく動き出したときには、とても感動しました。(2年 鈴木 得ノ心)
KPCEV-08は僕たち鹿沼高校物理部の先輩方の代から製作が始まりました。僕たちの代では折りたたみ式にできるように開発を進めてきました。EVフェスティバルではチャレンジ達成賞とパフォーマンス賞を受賞することができ、今までの努力が報われたと実感しています。(2年 寺内 祥起)
日常の使い方
・使用目的:日常の移動手段として。
・使用頻度:個人によって異なる。
・充電器と充電方法、トラブル、充電に際しての注意点:ニッケル水素電池用自動充電器のため、接続すれば自動的に充電が開始され、満充電になれば自動的に停止する。
自慢話
小型に折りたたむことが可能。また、折りたたむことによりトランク型に変形するので持ち運びやすくなる。自動ブレーキ搭載のため、前方に何か物体を感知すると自動で止まる。
失敗談
車両が自動ブレーキでしっかりと止まるためのマイクロコンピューターのプログラム設定が難しく、何度も障害物に衝突した。