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日本EVクラブ

第1回 「ハイブリッドカーと地球環境・エネルギー」

第1回 「ハイブリッドカーと地球環境・エネルギー」開催レポート

2008年5月24日(土)

講義:地球環境・エネルギーと自動車
講師:舘内 端(日本EVクラブ代表・自動車評論家)
実技:プリウス試乗


20080524 014.jpg  2008年度、中学生HEV教室の第1回は、地球温暖化とエネルギー問題の中での自動車の位置づけについての講義と、実際に中学生HEV教室で製作したハイブリッドバギー「世田谷1号」やトヨタ・プリウスの解説、試乗をしました。

 まず講義では、日本EVクラブの舘内端(たてうち ただし)代表が、自動車の歴史、自動車が世界の歴史の中で果たしてきた役割を解説しました。

 自動車は、1886年にダイムラーとベンツがそれぞれ開発したエンジン車を始祖とすること、当時はエンジン車と電気自動車、蒸気自動車など、さまざまな動力期間が混在していたこと、1899年に世界で初めて時速100キロを超えたのは電気自動車だったこと、T型フォードに始まる大衆車と、それによる自動車産業の拡大、そしてFIAT500やルノー4CV、フォルクスワーゲン・ビートルなど、世界で誕生していった大衆車と、それによって自動車が大気汚染、交通事故をはじめとするさまざまな問題を引き起こしていくまでの過程......。

 さらに講義では、ガソリン1リットルを燃やすと2.32kgの二酸化炭素が出てくることや温暖化の仕組み、逼迫している資源問題についても解説しました。

 そして現在の自動車業界は、資源エネルギー問題と地球温暖化問題という、これまでに経験したことのない大きな課題を突きつけられています。その中で自動車メーカーが出したいくつかの答えのひとつが、ハイブリッド車だということです。


20080524 061.jpg 講義の後は実技です。実技は、トヨタ・プリウスの同乗試乗と、ハイブリッドバギー「世田谷1号」およびプリウスの構造説明です。

 プリウスは、リフトに乗せて持ち上げ、車体下から構造を見ていきます。エンジン、バッテリーの場所、燃料タンクの場所、マフラーの役割など、初めて見るクルマの構造を興味深く、目をこらして見ていました。

 麻や竹などを使った世田谷1号は、形の珍しさもあって大人気でした。エンジンとモーターがよく見えるため、ハイブリッド車の構造を理解しやすくなっています。

  とはいえハイブリッド車のシステムは非常に複雑。みんな、楽しそうに見入ってはいましたが、どこまで理解できているのかはわかりません。舘内代表が冒頭の挨拶で語ったように「これからやることは、大人でもたいへんなもの」なのです。

 でも、同時に「みなさんが乗る自動車は、健康を脅かすようなガスが出ています。これからを考えて、この教室で学んだことを思い出して、自動車を選んでください」という舘内代表の言葉が、子どもたちのどこかに残れば、自動車はまだ使えるのでしょう。


 これから1年間をかけて、ハイブリッド車の仕組みや役割を勉強するとともに、実車の組み立てなどを体験することで、クルマに関しての知識を深め、将来のクルマ選びに役立つような知見を深めることができればと、関係者は願っています。

リポート:木野龍逸

 

 

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