第5回 「ハイブリッドバギーの試乗」
第5回 「ハイブリッドバギー世田谷1号の試乗」開催レポート
開催日:2008年12月6日(土)
実技:ハイブリッドバギー世田谷1号の試乗
場所:富士スピードウエイ
12月の富士スピードウエイは、ともすると雪が降ってもおかしくない気候になります。でも中学生ハイブリッド教室の修了式当日は、少し風があったものの、太陽さえ出れば暖かさを感じる天気になりました。
午前中にサーキットに到着した中学生たちは、2組に分かれて、順番に試乗会とサーキット場内見学をしました。F1グランプリも開催された富士スピードウエイは、全員が初めての体験でした。
そして修了式では、ハイブリッド車を自分で運転するという、これももちろん初めての体験をすることになりました。
場所はサーキット内にある広い駐車場。ここにパイロンを置き、急カーブやS字コーナーなどを設定しました。
クルマに乗り込む子どもたちはみんな、ピリピリとした緊張が伝わってくる硬い表情をしていました。
もちろんみんな、自分で、公道走行可能なクルマを運転するのは初めてです。
乗る前は余裕がある子もいますが、さすがに自分で運転するとなると、笑ってばかりもいられません。
順番に、スタッフの説明を聞き、そろそろとアクセルを踏んでいきます。
教室で製作したハイブリッドバギーは、時速10kmを超えるとエンジンがかかり、少し加速がよくなります。けれども初めのうちは、なかなかエンジンがかかるまで加速できる子供はいません。
エンジンがかかると同時にアクセルを緩めてしまったり、中には止まってしまう子もいました。
それを見ながら「おぉ?!、はええ!」「すげえ!」などと叫んでいる様子はとても楽しそうでした。
試乗会は、全員が2回ずつ乗りました。さすがに2回目は余裕が出てきて、みんなスピードが速くなっていきます。
ハンドルさばきも慣れるようで(こうした順応性はさすがです)、コーナーを曲がる速度もなかなかのものです。
試乗会を終えた後、子どもたちがみんな、とても満足げに笑っているのが印象的でした。
最後にピットの中で、日本EVクラブ代表の舘内端先生から、修了証が手渡されました。日が傾いて少し寒くなっていましたが、子どもたちはそんなことは感じていないようでした。
彼らが免許を取ってクルマを運転するまで、あと数年。今のクルマ社会がすぐに変わるわけではありませんが、ハイブリッド車は間違いなく増えているでしょう。その時、子どもたちが少しでも教室で学んだことを思い出すことがあれば、クルマ社会が少しずつ、変わっていくのかもしれません。
ではまた、次回のハイブリッド組み立て教室をお楽しみに。
text:木野龍逸