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記事No | : 920 |
タイトル | : Re: 回答いたします |
投稿日 | : 2009/10/15(Thu) 18:37:46 |
投稿者 | : 宮崎 信次 < > |
> > 1)300km/hが実走行での加速性能安全性を保証するため必要との御主張と理解しました。ごく単純化すれば最高時速はモータの出力トルクに比例しますから、仮に御主張が正しいとすると、ガソリン・ディーゼルエンジン者にEVが取って代わるためには全EVが300km/hの駆動能力のあるモータを搭載することが必要となり、近い将来ではどんなに量産効果を見込んでも1台数百万円とならざるを得ません。一般庶民が家庭用に使用する自動車にそんな投資をできろとは到底考えられません。EVを無理なく普及させるためには国からの補助金約100万円を考慮して、実質懐からの出費を最大でも2-300万円にしなければならないと考えます。ご回答をお願いします。
> 回答いたします。
> 現状のガソリン・ディーゼル車と同等の性能が無いと、首都高の合流の様な加速性能が必要なところで使えないです。
現状のガソリン・ディーゼル車の市場品の最高速度はせいぜい200km/hでしょう。加速性能もその程度で十分なはずで、何故に360km/hをフラッグシップカーとして喧伝されるのかわかりません。
> また、性能に余裕がないと、安全性や耐久性で問題となります。
> 安かろう悪かろうではまずいと思います。
私ははじめからそんなことはいっておりません。そもそも「穏やかなEVの時代に」現在と同じ加速性能を想定すること自体に疑問を感じます。加速安全性はともかくとして、車の耐久性と360km/hもの最高速度がどう結びつくのか一向に分かりかねます。
> アウトバーンならいざ知らず、日本国内では時速300kmが必要なのはサーキットくらいだとは思いますが、
> フラッグシップなら300km出せる、というのは、同じメーカーのEVは、それに準じた余裕があるという主張になろうかと思います。
> > 2)リチウムの資源枯渇に対する対策として、燃料電池を云々するのは全くナンセンスです。数年前「酸素社会」を喧伝していた自動車業界・マスコミが全く黙り込んでいるのは、燃料電池に不可欠な白金触媒が価格の上でも総資源量の上でも全EV車の燃料源をまかなうには圧倒的に不足しており、当初期待された代替触媒の開発のめどが全くないからです。EVについては素人の私ですら基本的にはネットから得られる情報だけでこれだけのことが言えるのですから、専門家としてEVをご研究ならこの程度の基礎知識はしっかり持っていて頂きたいと思います。
> あのー、小生、先生ではありませんと申し上げております。
「先生」でないことは十分承知の上で、EVに関わる研究をなさっている方だと思ったのですが・・・。間違っていたらお詫びいたします。
> ただし、白金触媒は自動車に車載するのでは無く、水素製造設備で使用する物ですので、
> そんなに要らないと思います。
> また、効率が白金の半分くらいの触媒であっても、エネルギー効率的には内燃機関より2倍くらいの効率が得られます。
> ただし、現時点での燃料電池のランニングコストは課税のガソリンよりは安い程度ですので、
> 経済性が開発課題だと思います。
燃料電池と一口に言っても様々多タイプがあります。1)白金触媒を前提とし出力がEV車1台に匹敵する固体高分子形燃料電池 (PEFC)。2) 出力が100-200kWが主力のりん酸形燃料電池 (PAFC)。3)250-300kW級が主力の溶融炭酸塩形燃料電池 (MCFC){主たるエネルギー源は水素・LPG・石炭ガス:従っていかにCO2排出を低減できるかが課題とされている}。4)10kW級から400kW級までをカバーする固体酸化物形燃料電池 (SOFC),etc.いずれにせよ、車に燃料電池を乗せないことを前提とするのであれば、発電所・家庭・電気ステーション等であらかじめ発電しておき、2次電池(今のところリチウムイオン電池を上回るものがないことはすでに何回も繰り返しているとおり)を使わざるを得ず、資源枯渇の問題を回避できないと考えます。
> また、白金は欧米的な価値観を持つ産出国が多い事も書き添えます。
だから、白金は燃料電池の触媒として、価格的にも資源量的にも十分実用に耐える ということには絶対になりません。