『ジャパンEVラリー白馬』10周年

2023年7月、『ジャパンEVラリー白馬』は記念すべき10回目の開催を迎えました。 『ジャパンEVラリー』は、日本の中央に位置する自然豊かな白馬村に全国からBEV・PHEV・FCEVで集まり、航続距離や充電インフラ整備の状況を正確に発信し、またEVの持つ楽しさをアピールし、その普及を促進するものです。さらには、気候変動に関するフォーラムや充電インフラに関するミーティング等を開催し、白馬村のサステナブルツーリズムやゼロカーボンの実現に向けた取り組みを後押しすることを目指しています。

EVを取り巻く状況は、この10年間で大きく変化しました。欧米メーカーのEVが続々と登場し、航続距離や効率性は大幅に向上。車種のバリエーションも豊富です。同時に、日本国内の急速充電器は約1,900箇所(2014年7月)から約9,700箇所(2023年7月)に増加しています(2024年4月現在では、急速充電器は約10,400箇所、普通充電器を合わせた総数は約25,500箇所)。

EVの性能向上や充電インフラの拡充に伴い、『ジャパンEVラリー』の意義も徐々に変化してきました。当初は、全国のBEV・PHEV・FCEVオーナーが白馬に集い、EVや充電インフラに関する情報を交換し広く発信することが大きな目的でしたが、現在ではEVでの旅を楽しみ白馬の豊かな自然をより満喫するといったことも一層大切にしています。

今年、2024年の『ジャパンEVラリー』も、多くの方にEVを、白馬を楽しんでいただけるような、そしてEVオーナーの輪が広がるような交流企画や気候変動に対する具体的なアクションに繋がる企画を盛り込んだイベントを開催します。
白馬村内のEV充電インフラに関しては、この1年で大きく拡充しました。役場と道の駅にある公共用急速充電器はどちらも複数口の高出力器に更新され、宿泊施設や飲食店へは合計80基以上の6kW普通充電器が新設されました。
そして、白馬EVクラブでは、2022年12月~2023年5月に行った実証実験を経て、従来からあるEV用200Vコンセントでの充電課金の取り組みを2023年12月より本格的に開始。『ジャパンEVラリー』の参加者や観光で白馬を訪れたEVユーザーの意見を参考に、最適なEV充電インフラの構築に取り組んでいます。

高出力の2口タイプに更新された道の駅の急速充電器(1)。

高出力の2口タイプに更新された道の駅の急速充電器(2)。

独自課金の取り組みを始めた宿泊施設等の充電器。

 

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