東京都港区の東京プリンスホテルを出た2台のEVは、すぐに芝公園から首都高速に乗り、さいたま市にある東京電力さいたま支社を目指しました。
ドライバーは、三菱iMiEVがフリーランス・ライターの斉藤聡さん、スバルR1eがモータージャーナリストの石井昌道さん。
首都高速は時速60km程度で経済運転第一。EVは走り方によって走行可能な距離が大きく変わるので、ちょっとしたコツを覚えると電力消費がグッと減る。秘密は、ゆっくり加速して、一定速度を保ち、できるだけ止まらないこと。とはいえ、1台で走っているわけではないので実践するのは簡単じゃあない。それだけに、燃費ならぬ電費が良くなると、けっこうウレシイんである。
リポーター・ボクが乗ったサポートカーは、足の短い(航続距離が短いということ)スバルR1eの後ろについていった。といっても、高速道路上でなにかあったらほとんどお手上げ。できることといえば、経済走行をするために周りより少し遅い(といっても平均時速は60km)R1eの後ろについて、後続車両からのプレッシャーを軽くすることくらいだ。
それにしても首都高速というのは、つくづく怖い道路ですねえ。制限速度を守って走ると、小型車はともかく、大型トラック、トレーラー、ダンプがバンバン抜いていく。小さいクルマにしてみると、実際に危ないだけじゃなく、精神的にも厳しいものがある。もう少し圧迫感を与えない運転はできないもんかと、今回みたいな旅をしているとつくづく思う。同時に、普段の自分も気をつけようと、悔い改める感じもあったりする。
首都高速を問題なく走り抜け、与野インター近くの東京電力さいたま支社についたのは12時50分。
支社の門の前についてみると、数十人の東電社員さんが出迎えてくれていた。
挨拶の時には、日本伝統のおしぼりサービス付。ムシムシした日なのでありがたいことありがたいこと。ドライバーの顔もゆるゆるだ。
ここでは2台とも急速充電を実施。さいたま支社は、埼玉県内で唯一、東京電力がEVを配置している支社なので、急速充電器が常設されているこいつを使って、R1eは約5分、iMiEVは約15分、充電。これでだいたい8割くらいまで、電気が復活する。
で、iMiEVは午後1時40分には早々に出発。取材を受けていたドライバーの斉藤さんは、「昼はコンビニかなあ」とつぶやきながら運転席に収まった。
R1eはそれより40分ほど遅れて出発。直後に、ちょっと困った状況になった。それはまた後ほど。