福島県二本松市では、キャラバン隊は三菱、スバル、それぞれのディーラーに分散。それぞれで試乗会や充電を予定していた。
4号線で2台が分岐したのは15時半頃。リポーター・ボクは、iMiEVに乗って三菱ディーラーへ。
二本松市街地に入る少し前に、数百メートル先の真正面に大きな三菱のマークを発見。東日本三菱自動車販売二本松店は、入り口にテントを設置して、iMiEVを待ちかまえていた。その意気込みにちょっと気圧されるキャラバン隊ドライバー・石井さん。
ここ二本松店では、イベント用のiMiEVを使って試乗会を実施した。事前に呼びかけをしていたこともあり、総計30人近くが初めての電気自動車体験をした。そしてクルマから降りるときには、みなが笑顔になっていた。
「ただの軽自動車と思ってましたけど、まるで違うクルマなんですね」「気持ちいいですねえ」「速い」「200万円なら......」
降りてきた人の感想はそれぞれでも、EVのイメージは急上昇したようだった。
そして試乗会の間、ドライバー石井さんは、お客さんの質問攻めにあっていたとのこと。さながら、「三菱の営業マン」のようだったらしい。
さて、ここでは別働隊となったR1e。福島スバル二本松店に立ち寄り、少しだけ充電していく予定だった。
ところが、後で聞いた話によると、ここでも簡易試乗会をしたという。「話をしているうちに、勢いで」という感じだったらしいが、少人数だったこともあり即実施。これが好評で、EVのイメージは急上昇したようだ。
ところで、冷静に考えると、自動車ディーラーがまったく新しい電気自動車というジャンルのクルマを売るのは簡単なことじゃないだろう。けれどもガソリンが高騰してたり、温暖化がたいへんなことになっていたりという外的な要因もあり、未知のクルマだけどもEVを売りたいという気持ちが強くなっているようだ。
加えて一般ユーザーの期待値も大きくなっている。HPなどで募集した温暖化防止の願いを込めた七夕短冊が、二本松店の笹にはいっぱいかかっていて、「もっと雪が見たい」とか「ずっと住める地球」なんて書いてあるのを見ると、奇妙な気候への疑問はすごく大きいってことがわかる。
洞爺湖に行くというキャラバンを実施しているのは、そんな時期だ。もう誰も、後戻りはできない、ここで後戻りしたら、今回出会った人たちに申し訳がたたないんではないかと。ドライバー・石井さんと三菱自動車の堤さんが短冊のついた笹を受け取っているのを見ながら、ふと、そんな気持ちになった。