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2008年06月25日 12:22

片岡英明 「福島から盛岡までの区間を振り返って」

こんにちは、ドライバーを担当した片岡英明です。

ボクは石井さんと斉藤さんからバトンを受け、6月22日に福島市から宮城県の古川までの区間、スバルR1eのステアリングを握りました。そして翌23日は、三菱のiMiEVで岩手県の盛岡までの区間を走っています。

22日は一般路を約130キロ走りました。この日は天気がハッキリしない1日でした。時々、小雨が降ってきます。が、ドライバーにとっては嬉しい限りです。省エネ走行を心がけ、エアコンを使わないで走行しているから、日差しが弱いのはありがたい。エアコンのない生活に慣れっこなので渋滞にならない限りエアコンの必要性は感じませんが、雨で渋滞となると窓が曇ってしまいます。となるとエアコンの出番なのですが、幸い、窓を開け、空気を入れ替えただけで視界はクリアになりました。

朝8時にホテル前をスタートしました。最初の数キロは様子見です。クルマの状態が分からないので慎重に運転しました、信号が変わると、ゆっくりとアクセルを踏み、前走車との車間を調整しながら走ります。R1eの開発を担当している富士重工業の行木(ゆうき)さんにクルマの特徴などをお聞きしながら、最初の区間ではいろいろなことにトライしました。充電区間までたどり着けないと大変なので、最初はエコランに徹していたんです。が、時間がたつにつれ、大胆な運転になってしまいました。アクセルワークや回生ブレーキの使い方などが、分かってきたからです。

スバルの自信作、R1eは前に乗ったときより進化していました。ビックリしたのは乗り心地がよくなっていたことです。サスペンションがしなやかに動き、ホイールベースが短いにも関わらず快適でした。ドライバビリティもよくなっています。

EVは、乗るたびに感激と新しい発見があります。イグニッションキーを捻り、走れる状態になってもウンともスンともいいません。これすら驚きの出来事なのです。そしてセレクターレバーをDレンジに入れ、アクセルを踏み込むと静寂に包まれたままスムースにスタートします。アクセルレスポンスは鋭く、低回転域から分厚いトルクを発生するので流れをリードすることはたやすい。が、それ以上に楽しいのが、電力消費を抑えながらのエコランです。速く走るのが楽しいクルマはたくさんあります。これに対しEVは、ゆっくりとエコランして楽しいし、電力燃費に挑戦する楽しみもあるんです。

1時間ちょっとのドライブで東北三菱自動車販売の大河原店に着きました。ここで最初の充電です。同じ規格なので、どちらも同じ充電器を使えます。急速充電器の前でワクワクドキドキしながら電力燃費をチェックしました。なかなか優秀な数値が出た、ということでホッとひと安心。次の目的地、イオンの仙台泉大沢ショッピングセンターまでの区間では、回生を積極的に使って電力燃費を上げることに努めました。地球に優しい、省エネ運転がこんなに楽しいとは!
イオンではクルマの急速充電を行うとともに、ボクたちも昼飯を急速補給。13時からはCO2削減キャラバンのイベントに参加しました。子どもたちが丹精込めて書いたCO2削減の短冊を受け取り、使命感を新たにしました。このあとに寄ったイエローハットの富谷店でも短冊を手渡され、感謝感激です。
スバルR1eは快調に走ってくれました。ほとんどの区間、50キロ以上走ってから充電するのですが、電力残量メーターの針は走行可能距離30キロ前後のゾーンにとどまっています。カタログ値の走行可能距離80キロは、無理なく実現可能でした。凄い!

夕方、宮城スバルの古川店を表敬訪問したのですが、途中でR1と遭遇し、オーナーと一緒に記念撮影しました。オーナーだけでなく、スバルの古川店の人たちも初めて目にするR1eの静かな走りに驚いていました。みちのく路はみんな親切です。


2日目は、宮城県庁を表敬訪問し、村井知事と一緒に記念写真を撮りました。知事もEVに興味津々でした。イベント終了後、職員の方々に拍手で送られ、次の目的地の盛岡を目指しました。今日は三菱のiMiEVのステアリングを握ります。スバルR1eはスプリンターですが、こちらはグランドツアラーです。搭載バッテリーが大きいので、余裕をもって走れます。岩手県に入ると道路も空いてきたので、気持ちよく走ることができました。多少のアップダウンがありますが、まったく苦になりません。「ちょっとペースが速すぎる」、とサポートカーからペースダウンの指示が出るほど、気持ちよく走れるんです。

EVに乗っていて感じるのは、ナビゲーションシステムに高度の変位を示す高度計を組み込んでくれると便利だろうな、と言うこと。これから通る道の勾配や高低差が分かれば、バッテリーの無駄遣いが防げ、もっと距離を伸ばせると思います。


夜8時、無事にイオンでのイベントを終え、最終の東北新幹線に飛び乗り、横浜に戻りました。ずっとキャラバンに同行したい、と本気で思い、後ろ髪をひかれながら、これまた電気で動く新幹線に乗ったのです。仙台駅で何気なく下りの新幹線を見てビックリ。なんと24日からドライバーを務める斉藤慎輔さんが手を振っていました。

遠いところからイベント会場に駆けつけてくれたファンの皆様、スバルと三菱のディーラーの方々、そしてイオングループの方々、イエローハットの皆様、本当にありがとうございました。とても楽しい2日間でした。


翌24日は新車の試乗会があり、愛車で大磯に出かけました。ウ~ン、うるさいクルマだな、これが愛車で走り始めて数秒後の印象です。EVは静かで気持ちいい!