2021EVラリーに参加する
石崎 啓幸(神奈川県)
2020年はEVクラブのイベントにまったく参加できずに終わってしまいました(会報vol.24をご参考のこと)。2021年も8月までは外出自粛・旅行は論外・イベント諦めという状態が続いたのですが、あら不思議、9月以降あれほど猛威を振るったコロナ感染者の数が2桁まで低下したではありませんか。これ幸いと2大イベント、EVラリーとEVフェスティバルに参加表明をいたしました。
EVラリーは20年・21年と2年続けて10月後半の開催となりましたが、参加申し込みは10月に入ってから。状況は感染者減少が続き参加を妨げるものなし。家族に話をすると瞬時に参加同意(初めてじゃないかしら、皆イベントに「飢えて」いたんです)ではどうやって白馬まで行くか? 所有のアイミーブさんは老齢のため、1充電走行が一般道で約60Km程度、残念ながら白馬までは難しいと判断し、今回もレンタカーを選択。でもプレミアムEVって、レンタルないのです。どうしようか迷っていたところ、「新型ミライ」のレンタカーを発見。本当に新型なのか、埼玉トヨタレンタカーに確認。
新しいミライは2021年デビュー、東京オリンピックには「2020」だからという理由で登場できなかったというかわいそうなクルマです。今回借りたミライは埼玉と京都に各1台しかない貴重なもの。大宮で借りるべく準備をして、さあ当日。上野東京ラインで大宮を目指し下車したとたん「忘れた!!」。書類一式が入ったバッグを網棚に置き忘れてしまったことに気付くも既に電車は発車したあと。後の祭りとはまさにこのことか。改札の駅員さんに話をし、探しましたが見つからず、やむなく1時間遅れで大宮を出発。毎度のことながらドタバタとなってしまいました。
上信越自動車を一路長野まで、そこからは一般道で白馬を目指し、白馬駅で娘を拾い今回初めての会場「エイブル白馬五竜」へ。どこが会場?と思いきやEVクラブスタッフの方がお出迎え。「一般の方、この先の駐車場をご利用ください」と案内されるも顔見知りのスタッフが目ざとく「あれ、ナンバーカードどうしました? 石崎さんはラリー参加者だからここで写真撮ってもらいます」と留めてくれました。会場に入ると懐かしの面々が。来てよかったと改めて思いました。
それにしても白馬の10月は冷えますね。懇親会の合間に開場前のテラスに出ると8月とはまったく違う空気でした。
表彰式では本人もびっくりの「準パーフェクト賞」を頂戴しました。今まで7回参加できましたが、わざわざ「1回を除きパーフェクト」認定をして頂けるとは! まさに参加することに意義を感じた瞬間でした。
ところで。ミライはご承知の通り燃料電池車なので1回水素を補給すると約500キロ走行できますよ、というのが売りなのですが、さすがに大宮から白馬の往復ではカツカツなので余裕が欲しいと思い長野市内の水素ステーション(21年出来立て)で水素注入を試みました。ところが・・・。
水素ステーションはセルフ(!?)「わからなければ携帯で係員を呼び出して下さい」と掲示されていました。って、わかる訳ないでしょ!と係員を呼び出し、30秒で注入完了を聞いていたのですが、いざ始めると様子がおかしい。水素が入らない。係員さんも「あれえ」など言いながら後方に行ったり来たり、しまいにはどこかに電話連絡して状況を説明し始める。これはイカンなあと様子を見ていると、ご近所のおじさま達が自転車で通りかかり珍しそうに見学しながら「初めて補充するのを見た」「ちゃんと入れられるかい?」など会話している(ヤバいところに来てしまったのか?)。
結果。あまりに水素補充が今までなかったので水素タンクの圧力が不足、充填できなかったというなんともなお話で、コンプレッサーを作動させて無事補充。滞在時間30分は急速充電と変わらんじゃない! 係員さんに文句は言えず。心の中でそう叫んだのでした。
補足①
電車内に置き忘れたカバンですが、白馬から帰宅した翌日、警察からケータイに連絡が。聞くと忘れ物が届いているとのこと。すぐに取りに行くと申し上げましたが、相手は「平塚警察署」の担当者でした。確か宇都宮行に乗って忘れてしまったのに、なぜ湘南平塚?と一瞬思いましたが、昨今の状況を考えると「車内の妖しいカバン」に誰も手を付けなかったと言うことか。でもせめて宇都宮駅では確認をして欲しかったと思う反面、もし宇都宮警察から連絡受けたらどうやって引き取りに行ったのかと思うと・・・。まあ、結果オーライということで。ああそう、なぜすぐに連絡があったのか? それはカバンにはいっていたEVラリーの資料、レターパックごと入れていたからなのです。ご丁寧に住所・氏名・連絡先まで記入してありましたので、一発解決となったのでした。
補足②
トヨタレンタカー大宮店の方、その節はありがとうございました。大宮―白馬往復533km無事に走行できました。帰りに清算した際に「水素ステーションに寄られましたか?」と聞かれたので長野の一件を話したところ、「なるほど、ミライのレンタルには充填の料金も込みですので、支払い分は当方で負担させて頂きます」と驚きの発言が。太っ腹なのか、水素ステーションのネガ情報をさらしたくないのか、真意はわかりませんが、代金3000円強は夕食代に使わせて頂きました。
2022年に思う事
毎年思うこと。いつになったら大衆車(死語か?)EVが出るのだろう。欧州プレミアムカーは続々と新車を出しているがはっきり言ってそんなに購入できる人はいないでしょう。国内で多く見かけるのはやはりテスラ3あたりかしら。今年はスバル・トヨタで量産EVを出すとアナウンスされているが、すでにトヨタはレクサスでEVを昨年販売しています。あれはどうなった?やはり売る気がないのだろうか。今さらカルロス・ゴーンの功績を云々するのもどうかと思うが、日産リーフの発表があった2011年春はもっと大騒ぎしていたし、一時はリーフタクシーなど環境に優しい(充電に時間がかかるので運転手さんにも優しかった?)ことを売りにしていたことを今さらながら思い出します。
ではリーフはなぜ大衆車として認められないのか、とお思いでしょうが、あれは海外向けの大衆車であって、国内のユーザーにはやはり大きい(自宅の駐車場が小さいのはこの際置いといて)と思うからです。5ナンバー(これも死語か)、4M程度までの大きさのEVが出ないかしら、軽EVを各社開発中を聞くが、これも「出る出るサギ」のごとく、まったく姿を現さない。老アイミーブが泣いています。
昨年来、金相場が上昇しています。資源価格の上昇もトレンド化しています。環境の変化は今に始まったことではありませんが、これまでとは違ったフェーズに入った感じがします。そこで感じるのは「なぜ変化をポジティブに考えないのか?」ということ。原油価格が上がった時になぜ「ガソリン価格を上げない」のではなく、EVやPHEVなどの購入支援に注力しないのか? 価格変動が常に起こる消費財にではなく、変化に対応した消費財に投資することが今後の環境変化に正しく対応する手段だと思うのですが、残念ながら「現状を保持すること」を第一優先にしているように思われてなりません。
「金」価格が上昇しているということは、これから大きな変化(好むと好まざるとに関わらず)が来ることを多くの投資家が懸念しているということ。EVクラブの皆様にもこの点をご留意いただきたいと思います。とはいえ、肩の力を抜いてイベントを楽しむことも必要。今年も都合のつく限りイベントに参加させていただきます。
またまた支離滅裂な話になってしまいました。今後もよろしくお願いします。
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