白馬のゼロカーボン実現に向けて
白馬EVクラブ/渡辺 俊介
今冬の白馬は、豊富な雪に恵まれました。気温も低く、良質なパウダースノーを多くのスキーヤー&スノーボーダーが楽しんでいます。
しかし、安心することはできません。ここ数年は小雪と大雪が不安定に繰り返され、今後を見通すこともできません。2020年の『ジャパンEVラリー白馬』で講演した長野県環境保全研究所の浜田崇氏が示した「地球温暖化により北アルプスは小雪年と多雪年が極端化する」との研究成果のことを常に思い返します。
白馬村は、雄大な北アルプスのもと四季を通じて美しい自然と景観に恵まれ、それは農業から観光まで私たちの営みにとってかけがえのないもの。この類まれな山岳自然環境を次世代に引き継いで行くため、村民や事業者そして行政が同じ目標に向かって行動しています。
2022年1月には、『白馬村のゼロカーボンビジョン~白馬村気候非常事態宣言に向けた基本計画~』を発表。これは、行政や地域でゼロカーボンに取り組む企業や団体、そして高校生が協議会の場で議論を重ね、白馬村に適した省エネの取り組みと再生可能エネルギーの利用促進、それによるゼロカーボンの実現を目指すとした基本計画です。白馬村ホームページに掲載されていますので、ぜひご覧ください。交通の分野ではEV・FCVの普及や、公共交通の電動化により2050年までにCO2排出量をゼロにするとしました。
白馬EVクラブもこの目標に向かって、移動する自由を妥協することなく環境に配慮した地域のモビリティの実現を目指します。
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