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『EV講習会』レポート

東日本大震災の影響で延期されていた第1回『EV講習会』が、4月9日と4月20日に振り替えて、東京都世田谷区の世田谷文化生活情報センターにて開催されました。会場や日程を振り替えての開催にもかかわらず、両日とも満員のご参加をいただき、電気自動車や改造電気自動車事業への関心の高さを再認識する盛況でした。


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『EV講習会』レポート

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受付風景

会場となったのは三軒茶屋のランドマークであるキャロットタワー内にある、世田谷文化生活情報センター。講習会のタイムスケジュールは朝9時30分から夕方の16時30分まで。丸一日、じっくりとEVについて学ぶ一日でした。

講義01

講義:EVとは

講習会の前半は、座学の講義。まず、9時30分から約1時間、環境やエネルギー問題、EVの動向などについて舘内端代表を講師とした『EVとは』というテーマの講義が行われました。

講義:EVの可能性

さらに舘内端代表による『EVの可能性』についての講義では、EVや改造EVにまつわるビジネスチャンス、リスクなど。また、コンバージョン(改造)EVの可能性などについてのビジョンが示されました。

講義:電池の原理と構造

午前中の講義を締めくくるのは、三洋電機株式会社からのゲスト講師による『電池の原理と構造』に関する講義です。電池はEV普及の鍵を握る技術であり、健全な改造EVを製作するためにも、電池の基礎的な知識は不可欠です。

テキスト

『EV講習会』のテキストとして使用されるのは、日本EVクラブが制作した『EVスーパーハンドブック 2011』(JAF MATE社)です。1冊が2万6755円と、決して安くはない本ですが、この中には日本EVクラブと日本EVクラブ会員が16年間にわたって積み上げてきた改造EV製作の具体的なノウハウや実例が詰め込まれています。
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講義:コンバージョンEVとその製作方法

午後の講義は、2001年に手作りEVによる日本一周充電の旅のドライバーを務めた日本EVクラブ技術委員の薄井武信氏による『コンバージョンEVとその製作方法』から始まりました。改造EVは小規模な工場や個人でも手がけることができる技術ですが、高圧の直流電気は扱い方を誤ると危険が伴います。改造EVを手がけようとする人たちに、正しい知識と認識をもっていただくことは、この『EV講習会』の中心的な目的です。

講義:モーターの原理と構造

続いて、本田技術研修所の椛澤明氏による『モーターの原理と構造』の講義が行われました。モーターは内燃機関自動車でいえばエンジンに当たる重要な部品です。もちろん精密な部品ですが、エンジンに比べると構造はシンプルで、安価に量産できることが特徴です。エンジンと比較したモーターの利点は、EVの可能性を語る上で重要なファクターといえるでしょう。

実演:ブラシレスDCモーターの組み立て

会場となる部屋を移動して、実演の講義です。まずは『ブラシレスDCモーター』の組み立て実演が行われました。ブラシレスDCモーターはさまざまな優れた特徴があることから、現在の電気自動車に使われる主流のモーターです。ただし、ブラシレスDCモーターでは、強力な永久磁石の材料としてレアアースのひとつである「ネオジム」を必要とするため、本格的なEVの大量生産が始まると、ネオジムが不足する懸念もあります。

実演:マイクロEV『ジャメ・コンタント号』の組み立て

続いて行われたのは、人類史上初めて時速100kmを突破したジャメ・コンタント号へのオマージュとして製作されたマイクロEV『ジャメ・コンタント号』の組み立て実演です。この『ジャメ・コンタント号』は日本EVクラブが開発した「教育用」のEVキットでもあります。今回行ったような組み立て実演を簡単に行うことができ、EVを構成するパーツや、EV製作のさまざまなノウハウを学ぶことができます。
日本EVクラブでは、全国各地でEV教育や開発に取り組みたい方に向け、現在ジャメ・コンタント号の市販化を計画中です。

参考:ナンバー取得

試作車でもある初代の『ジャメ・コンタント号』は、長野県の原村で公道を走行可能なナンバーも取得しました。

参考:ジャメ・コンタント号のボディ

ジャメ・コンタント号のボディは、長野県原村の木工クラフトマンによって製作された木製です。EVを包み込むボディはさまざまな発想で可能性を広げることが可能です。ジャメ・コンタント号は、改造EV事業のキーワードでもある「地産地消」EVを具現化するための第一歩ともいえます。

デモンストレーション

実演の締めくくりに行われたのが、講師の薄井氏によるデモンストレーションです。この写真、前輪がなんだかワケのわからないことになっていますが……。その謎は、ダイジェスト動画をご覧ください!

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