手作りEVの作りかたと走らせるまで
手作りEVはどうやって作るの?
既存のガソリン自動車を改造して手作りEVを作ることを、コンバートと言うんだ。コンバートEV製作の手順は、まずEVとして不要な部品を外すことだね。
エンジン、ラジエター、マフラー、燃料タンク、配管など、かなりの量になる。それを捨てるとなると、産業廃棄物を自ら出すという現実に直面する。そういうところからも環境問題を否応なく意識させられるんだ。しかし、単に捨ててしまうのではなく、そのエンジンなどを再利用して、別のクルマや道具を作ろうとしている人が居るかも知れない。ミゼット2の場合も、そういう方法でエンジンは生きたんだ。
実際の作業は?
次に、購入したモーター、コントローラー、バッテリーを搭載し、配線を行う。それぞれの搭載方法には工夫が必要になるよね。また、配線では、モーターを動かすための配線だけでなく、元のクルマにあったヘッドライト、ブレーキランプ、ウインカーなどの配線はそのまま活かして使うなど、事前の作戦も必要だよ 。
公道をちゃんと走るには?
コンバートEVが出来上がれば、改造申請を行い、車検を取って公道を走りたいのは当然だね。ちゃんと車検を取得できるようにするためには、最初に最寄りの陸運事務所へ足を運び、コンバートの手順や方法を担当官に相談して、それから作業に取り掛かることを勧めるよ。改造を終えてから、「これでは車検を取れない」と言われても困ります。
充電はどうするの?
充電は、家庭の100Vのコンセントからでもできるよ。ただし、家庭用の電気の容量はあまり大きくないから、充電の間は他の家電製品の使用を減らすとか、それができなければ電力会社に容量を増やすように依頼するなどが必要だね。どうせ電力会社に相談するのであれば、家庭に200Vの電源を引くことも検討してはどうかな。そうすれば、より短時間で充電を終えることができるよ。
どういうクルマをコンバートするの?
コンバートは、どんなクルマでもできるよ。日本EVクラブの会員の中には、旧いオート3輪をコンバートした人、シトロエン2CVをコンバートした人、小型オートバイを改造した人、舘内代表はスケートボードをEV化しているよ。
お勧めのクルマは?
そうは言っても、一般的には丈夫なピックアップトラックが手頃だね。また、軽自動車も手軽な部類に入るだろう。ホンダ車や三菱の旧いFF車などは、ガソリンエンジンの回転方向が他のクルマと逆であるため、コンバートの際のモーターの回転方向の確認が必要といった、ちょっとした注意点もあるよ。
まとめ
いずれにしても、まずは夢をもって、いろいろと思い描いてみることから始めたらどうだろうか。そこから手作りEVの楽しみは始まるんだ!
さて、「みほりさんの手作り電気自動車入門」はこれで、ひとまず終わりです。いかがでしたでしょうか?
次回は、「世界のEV事情」をテーマにみほりさんに語ってもらいます!お楽しみに!