2001年充電の旅 CHALLENGE & CHARGE

スペシャルレポート

臨時スペシャルレポート1
日本じゃないけど屋久島一周!
2001年「代理」充電の旅日記

■TEXT:YORIMOTO YOSHINORI

■ HP編集部の陰謀。

 5月25日金曜日。屋久島は晴天です。4月8日にスタートした充電の旅。大きなトラブルもなく旅の計画の最南端である屋久島まで辿り着きました。われわれHP編集部は、昨夜鹿児島でEV-Aclassと合流。今朝のフェリーで一緒に屋久島入りしました。
 今回の取材には、ちょっと特別な使命があります。この旅の協賛をいただいているasahi.comサイトで、EV-Aclass走行シーンの動画を公開するための撮影取材を行うこと。そして「おいらは日本一周してるんだから、電気自動車で島を一周するよりも、せっかくだから縄文杉を見に行きたい」というドライバーのわがままを叶えてあげるため、明日はHP編集長である私と、プログラム担当の片山慎太郎がドライバー代理として屋久島一周にチャレンジするのです。
 この際だから、すっきり1日のチャレンジを成功させてやろうじゃないですか。文句ばかり多くて、旅日記の更新を怠り、エコ百景をなかなかアップしてくれないドライバーに、目にモノ見せてやります。ついでに、東京で仕事に追われながらHPで旅を見つめるしかなかったウップンを、思い切り晴らしてやるぞという思いもありますね。

■ 屋久町役場で満腹中。

 フェリーで屋久島入りしたEV-Aclassは、宮之浦港から安房まで約20キロを走って、道沿いのレストランで昼食がてら充電。その後尾之間まで10キロ余りを走行し、屋久町役場を訪問しました。
 時間があやふやだったにもかかわらず、町長さんまで玄関口にお待ちいただき、さりげなく、でもうれしい歓迎を受けました。廃食用油をディーゼル車用の燃料に活用するためのプラントなどを見学させてもらいつつ、公用車としてすでにEVを導入している屋久町役場のガレージでEV-Aclassを充電させていただいてます。200Vのおいしい電気で、さっき確認したEV-Aclassはすでに満腹状態。明日の屋久島一周に備えています。

■サンパウロの真実。

 でも、私(われわれ)は今、猛烈に反省しています。屋久島をなめてました。「一周」をあなどってました。

 さきほど、コンセントサポーター登録もしていただいた安房の「サンパウロ」というレストランへ夕食に(レンタカーのガソリン車で)行きました。この取材に出る直前数日間は、旅で東京を空けるための仕事の調整に追われて何も考えられず、鹿児島ではただの酔っぱらいになってしまったので何も考えず、サンパウロで、やっと腰を落ち着けて明日の「挑戦」計画を考えました。で、その結果、とても厳しい「真実」を突きつけられることになりました。

●真実その1:屋久島一周100キロ強。EV-Aclassが満充電一回で走れるのが約50キロ。単純に考えると、一周しながら一回、完全に充電しなくてはならない。必要な充電にかかる時間は、200Vの電源が確保できたとして最低でも約4時間。途中、取材やビデオ撮影もしなきゃいけないので、ざっと計算すると約11時間のドライブになる。

●真実その2:屋久島一周の後半に予定している「西部林道」は、永田という集落から栗生という集落までの約40キロ近く、家はおろかコンセントさえもない。おそらく携帯電話も通じない。急な登りもあるワインディングの40キロを、どうすればEV-Aclassが走りきれるのか想像できない。

●真実その3:縄文杉に行こうとしていたドライバーUは、朝9時ごろ出かけようとしていたのだが、サンパウロのご主人に「6時前には出なきゃ」と忠告されて初めてその道の険しさに気づく有様。「昼食はどうするの?」と聞くと「え、縄文杉んとこに何かないすか?」と勘違いもはなはだしい愚かな発言をかました。

 何ともお恥ずかしい話ですが、この旅を「冒険」だとか何とか言っておきながら、われわれはこんなにも準備不足で、おめでたい楽観主義者だったのです。

 弱りました。

 ただ幸いなことに、サンパウロのご家族はとてもいい方で、縄文杉に売店がないことを知ったUは、朝6時にサンパウロに立ち寄っておにぎりを作ってもらえることになりました。また、サンパウロには200Vのコンセントがあったので、とりあえずサンパウロのある安房でしっかり充電できることはメドが立ちました。
 どうしよう? 食事から宿泊するペンションに戻り、われわれは15分にわたり明日の計画を緻密に練り上げました。「西部林道に差し掛かる直前の永田でしっかり充電する」ことと、「大丈夫かどうかは走ってみなきゃわからない」というのが、われわれの辿り着いた結論です。ま、なんとかなるでしょう。

 今夜の屋久島は、とても星がきれいです。どうぞ明日は、達成感に満ちた平和な気持ちで夜空を見上げることができますように・・・。

スペシャルレポート目次に戻る



宣言します / 2001年充電の旅とは? / ALL ABOUT EV-Aclass / ドライバーは僕だ
旅のデータ / 旅を終えて / 旅の用語集
旅日記 / フォトレポート / 写真集 / 日本エコ百景探訪記
スペシャルレポート / コンセントサポーター / ただいまのEV-Aclass
充電の旅掲示板 / 日本エコ百景募集掲示板
「充電の旅その後掲示板」は、2003年6月をもって終了しました。充電の旅、EVクラブへのご意見などは「電撃掲示板」に書き込みください。ありがとうございました。

2001年充電の旅レポート トップページへ

日本EVクラブ
〒156-0043東京都世田谷区松原5-14-7-301 TEL 03-5376-8446 FAX 03-5376-5310 E-Mail:

Copyright (C) 1998-2001 Japan Electric Vehicle Club All right reserved.
このサイト内の写真・文章などの無断複製や使用を禁じます。