2001年充電の旅 CHALLENGE & CHARGE

スペシャルレポート

上越イベント駆けつけレポート
ドライバー古澤の故郷でお祭りだ!
■TEXT:RYUICHI KINO

ぐああああ、暑い。さすがに夏の日本海側は暑い。でも、この夏は日本全国まとめて暑い。上越市では、それでもときどき吹いてくる風が気持ちよくて、これは東京とは違うのである。東京ってやっぱ、人が住むところじゃないのかなあ。


会場となった上越市民プラザ。かつてはジャスコで古澤君の遊び場だったところ。
今でもお店やパソコン教室などがテナントとして入っている。
午後には館内放送で試乗会の案内があったため、多くの人が集まった。。

さて、ぼくがやってきたのは新潟県上越市。ここでEV-Aclassサポーターの人たちが、試乗会などのイベントを開いてくれるというのである。場所は上越市内の上越市民プラザ。EVクラブ会員の尾崎さんが思い立ち、同じく上越に住む会員の新井電機さんとともに開催した手作りイベントだ。手作りイベントには協力者が必要で、これは新井電機さんが知人友人をかき集めてくれたのだった。


イベントのとりまとめ役として奔走してくださった新井さん。


すっかりEVジャンキーの尾崎さん。

ぼくが会場入りしたのは午前10時頃。信越本線に乗ってきたのだが、なんと同じ電車に京都在住のEVメルテック代表、藤井さんが乗っていた。遠くから長旅、ご苦労様です。会場に着いてみると、もう尾崎さんの友人たちが数人、A-CLASSを囲んで熱心に見入っている。お話を聞いてみると、どうやら尾崎さんのバイク仲間。A-CLASSについての感想は「これなら暖気がいらなくていいなあ。私の家から仕事場まで5分くらいなんで、冬場は暖機してる時間と同じになっちゃうんですよ」。なるほど。EVならすぐに発進できる。いかにも現実的だが、雪国に住まないとわからない実体だなあと気づかされた。

会場にはまた、コンセントサポーターに登録したもののタイミングが悪くてドライバーに会えず、ついに追いかけてきてしまった石川県の夫婦も登場。掲示板にも書き込まれている彼らの熱情だけでなく、多くの人たちが発信しているA-CLASSへの愛情というか情熱を見ていると、どうもA-CLASSが何かの教祖のように感じてしまうのがこわい。

イベントを主催した尾崎さんは、往復30kmの通勤に自作EVを使っている。クルマはトゥデイである。完成は去年の10月で、7月までに約4000kmを走破している。しかも冬の間は上越の豪雪なのでEVは使っていない。だから実質、毎月1000kmは走っているのである。 そういえば、京都在住のハンドルネーム“A-CLASS勝手連さん"は、同じくトゥデイの自作EVを通勤に使って、これまでに4万km走った。トゥデイの人はみな、走行距離が伸びるのだろうか。 まったく話は変わるが、実は尾崎さんがEVに興味をもったのは、充電の旅の掲示板にもよく登場している“アイアンバール鈴木さん"が書いた日本EVクラブ制作のパジェロミニEVの試乗記だったという。そういう意味では、A-CLASS勝手連さんやアイアンバール鈴木さんのような重度のEVジャンキーたちに、尾崎さんがダブって見えてくる。

もうひとりの主催者、新井電機の新井さんは電装の整備工場の経営者。新潟の電装関係の工場の組合に働きかけてアクティをEVにコンバートした。しかもこのコンバートで使った部品は、モーター、コントローラ以外はほとんど手作り。プロ集団なので可能なのだろうが、それにしても充電器、DC-DCコンバータからブレーキのバキュームタンクなどまで作り上げてしまったのはスゴイ。で、今では新井さん以上にEVにはまりこんでしまった人たちもいるそうだ。ここまでくれば、新井さんの当初の目的だった「これからの時代に生き残れる電装整備工場をつくること」にも陽光がさすのではないだろうか。

ここで一瞬だけ登場したのが、古澤父と古澤母のお二方。母と父からの伝言は、帰ってきたら就職してほしいとは思うんです」。この希望をそのままかなえるのは、ご両親には申し訳ないが、かなり困難だろうなあ。僕自身も含めて、旅をしてしまった僕の周辺にいる人たちを見ていると、そう感じざるをえない。ただ、旅から得たものは他に代えられないほど大きく、旅の詳細は忘れても、血肉になっているとは、今でも感じることがある。それがなんの役に立つのかといわれると、まぁ、カネにはならないような気がしますという答えしかできないのが残念だが、結果は人によるので、きっと薄井・古澤両氏は大物になって世界を救ってくれるであろうと願っている。けど、どんなもんかなあ。


古澤クンとご両親の図。

この日の上越市の最高気温は33度以上。イベント参加者も主催者も、もちろんドライバーも、大汗をかきながらクルマの説明にあたり、試乗会をし、そして撤収していった。夕方に天気がくずれ豪雨になったが、それは撤収完了直前のこと。そんなタイミングのよさも、上越イベントの力なのかもと勝手に解釈しながら、新井さんに駅まで送ってもらったのだった。付け加えると、帰りの電車は集中豪雨でノロノロ運転だったものの、なんとか止まらずに目的地に到着。到着後のアナウンスで、すでにその時間帯は運休が相次いでいたことが判明し「やっぱこれもA-CLASSのおかげか」などとひとりでうなずいてしまったのである。


尾崎さんの友人の荻原さんと美月ちゃん。
昔は2スト、ロードレーサーでツーリングしていた仲間らしい。
HY戦争花盛りの頃だ。今や2ストは生産中止。
そしてEVにはまったのは尾崎さん。時代を感じるなあ。


通りがかりの茶髪のおにいちゃんも試乗。
トルクの大きさに「すっげぇよ、いいじゃん!」。
そうなのだよ。ガソリン車に負けない魅力があることがわかったかな?

スペシャルレポート目次に戻る



宣言します / 2001年充電の旅とは? / ALL ABOUT EV-Aclass / ドライバーは僕だ
旅のデータ / 旅を終えて / 旅の用語集
旅日記 / フォトレポート / 写真集 / 日本エコ百景探訪記
スペシャルレポート / コンセントサポーター / ただいまのEV-Aclass
充電の旅掲示板 / 日本エコ百景募集掲示板
「充電の旅その後掲示板」は、2003年6月をもって終了しました。充電の旅、EVクラブへのご意見などは「電撃掲示板」に書き込みください。ありがとうございました。

2001年充電の旅レポート トップページへ

日本EVクラブ
〒156-0043東京都世田谷区松原5-14-7-301 TEL 03-5376-8446 FAX 03-5376-5310 E-Mail:

Copyright (C) 1998-2001 Japan Electric Vehicle Club All right reserved.
このサイト内の写真・文章などの無断複製や使用を禁じます。