車両解説
性能紹介

無充電の旅に使用するクルマ(ミラEV)は、普通の軽自動車(ダイハツ・ミラ バン)
のエンジンを降ろして、代わりにモーター、コントローラー、
電池を搭載したコンバートEV(電気自動車)です。
電池は三洋電機のリチウムイオン電池で、パソコンなどに使っているタイプと同じものです。

■車種・変速機・駆動方式
ベース車両 ダイハツ・ミラ・バン
変速機 5速MT
駆動方式 前2輪駆動
■寸法・重量・定員
全長×全幅×全高 3395×1475×1530mm
ホイールベース 2490mm
トレッド 前/後 1320/1310mm
車両重量 860kg
最大積載量 200kg
乗車定員 2名
モーター
種類 DCブラシレス同期型
定格出力 14kW
最高出力 35kW
電池
メーカー 三洋電機
種類 リチウムイオン
型式 UR18650F
本数 8320本
総電圧V 240.5V
総電力量 74kWh
タイヤ
メーカー 東洋ゴム
ブランド TOYO TIRES ECO WALKER(エコ・ウォーカー)
サイズ 165/50R15



通常のエンジン車を改造することを「コンバート」。改造して製作したEVを、「コンバートEV」といいます。改造に必要なモーターやコントローラーは、欧米ではEV用のパーツとして市販されています。モーターの多くは、フォークリフトなどに使用している汎用モーターの仲間です。コントローラーは、EV専用に設計したものも広く出回っています。
日本EVクラブではこれまで、たくさんのクルマをEVにコンバートしてきました。
2001年にはコンバートEVで日本一周の旅を実施しました。また日本EVクラブ会員に向けて、コンバートEV製作の情報提供などもしています。
そうした経験をいかし、今回のミラEVを製作しました。

コンバートEVは、エンジン車の改造に比べると比較的容易に製作できるのが特徴で、
旧型車をコンバートEVに改造するケースも多く見られます。
EVに改造することで、愛車を末永く乗り続けることもできるのです。
世界にはたくさんのコンバートEVが走っていて、公共交通などにも広く利用されています。
例えば米国テネシー州チャタヌーガ市では、EVのバスが主要な交通機関として活躍しています。
ネパールのカトマンズでは乗り合いタクシーにコンバートEVを使用しています。
中国では、三輪リヤカーなどをEVに改造した車両が地方都市で大量に走っています。
つまり、コンバートEVは一般市民にも手の届きやすい乗り物だということもできます。
「東京〜大阪無充電の旅」は、そんなコンバートEVを使った新しい挑戦です。

製作過程