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湯村温泉から、郷里

2013年11月9日。

今日は湯村温泉で目覚めた。湯村はかつてNHKの朝ドラ『夢千代日記』の舞台になった兵庫北部、但馬地方の温泉地。98度の源泉がわき出す荒湯に網を沈めて作る温泉卵が名物だ。わたくし事だが、私が生まれ育った郷里は湯村から20kmほどの場所。幼い頃から何度も温泉に入りに行ったけど、わざわざ泊まるのは初めてだった。

本当は、今日は郷里で予備日、つまり、旅の休日にするつもりだった。

が。

予期せぬバッテリートラブルを抱えているEVスーパーセブン。オフは返上して京都へ向かう。京都には、急速充電システムを担当してくれた会社があある。明日は東北自動車メカニックの恩田さんも急遽京都入り。京都在住のEVクラブメンバーも、応援で駆けつけて、バッテリーのチェックと復旧を試みることになったのだ。

ともあれ。

国道9号線沿いにある実家に少し立ち寄り。誰もいなかったが、ちょっとしたお土産を置いてオヤジの仏壇に線香立てて。

さらに、実家近くに新しくできた『PEAKS CAFE』という店に寄ってみた。

子どもの頃から、ここの肉を食べて育ったといっても過言ではない地元特産の但馬牛を扱う『羽渕精肉店』の2階にできた、ハンバーガーとビーフシチューの店。小さな店だけど、わが郷里に似合わぬおしゃれさだ。

ビーフシチューは期待通りのおいしさだった。

ライスだけじゃなく、パン付きを選べるとさらにすばらしい、と、お願いしておいたりして。

やっているのは「羽渕さん」の娘さん、ということで。郷里を離れて30年が経とうとしている私はもちろんよそ者感覚だったけど。お父さんの羽渕さんに話を聞くと、娘さん2人はともに大阪芸大を卒業したらしい。なんと、同郷の後輩、ということになる。

フェースブックでお店のオープンを知って以来、やけに気になったのはそういう、共通点が潜んでいたからだろうか。

シチューを食べ終えて、コーヒーを飲んでいると、保育園から高校まで同級生だった友人から「見送りに来たぞ」と電話が入る。

この店に立ち寄ったとフェースブックでつぶやいて置いたのを見て、駆けつけてくれたらしい。

ありがたい。

さらにそこから約15km。

わたしが卒業した高校がある八鹿の日産ディーラーで充電した。

【日産但馬販売 八鹿店】

前充電地点からの走行距離:74.5km 旅の総走行距離:6809.5km

もう少しゆっくりして。

いろんな知り合いにEVスーパーセブンを見せびらかそうと思ってたけど。

わが郷里はこれでスルー。

残念だけど、仕方ない。

 


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