旭川から余市、の出会い
昨夜、フェースブックページに「旭川から小樽まで、EVスーパーセブンを見に行きます」というメッセージが届いていた。
メッセージに気付いたのが今朝になり、ひとまず今日の予定などをお伝えしたが、旭川から小樽までは170km以上。おそらく、もう無理だろうと考えて、倶知安を目指してスタートを切っていた。
が。
余市の、ニッカウヰスキー博物館のレストランでランチ(スープカレーにリベンジ!)を食べながらフェースブックをチェックしてみると。。
「今、向かっています」とのメッセージ。
えっ?
「もう余市まで来てますが、いらっしゃるなら待ってます」と返事をすると、「これから札幌で充電するので、14時くらいには到着できる見込みです」と。
え、えっ?
i-MiEVに乗っているという紹介がメッセージにあったけど、旭川から小樽、いや余市を目指し、i-MiEVで走っているということか。。。
ま。
今日はあと50km足らずの倶知安に到着すればいいだけだ。
昼食を終え、余市出身の毛利衛さんにちなんだ「道の駅スペースアップルよいち」で待ってます、と返信。のんびり到着を待つことにした。
ボディ側面に「でんきじどうしゃ」と書かれた紅白i-MiEVでさっそうと現れたのは、西山智さん。旭川で電気工事の仕事をしており、会社のイメージアップと、地元のEVや環境、エネルギーに対する意識向上に貢献できれば、という思いで、2010年にi-MiEVを購入したという。
ひらがなで「でんきじどうしゃ」と書いたのは、「交通安全教室などに協力して、こどもたちに電気自動車のことを伝えたかったから」だが、まだ子ども向けの教室のチャンスはなく、高齢者向けのイベントなどに招かれたりしている。
それにしても。
旭川という酷寒地で電気自動車生活。いろいろ苦難もあるのでは。と伺うと。
カタログスペックで航続距離160kmのi-MiEVだが、真冬は60km程度が目安、になるらしい。また、急速充電に2〜3倍の時間がかかる。
仲間のリーフオーナーには、ディーラーさんが顔をしかめるのをいとわず、電池ヒーターをカスタムで装着した人もいるそうで、電池を暖めてやると航続距離は改善されるそうだ。
メーカーが関知しないカスタムはあまりおすすめできないが、冬の北海道で、EV生活を楽しむためにはそれなりの工夫が必要だろう。
「でも、航続距離が半分になったら、半分なりの使い方をすればいいと思っています。あとは、我慢。足さえカイロとか使って何とかすれば、暖房の使用を控えてもなんとかなります」と西山さん。
うは。すばらしいけど、危なくないように、がんばってください。
で。
昨日、道庁でご担当者に話を伺ったばかりだが、西山さんによると、ことに道央、道北地方では、急速充電器が足りないのが切実な問題になっているという。
「自治体でビジョン策定などにも取り組んでくれているけど、正直言って、ユーザーの思いが反映されているとは言いがたい。現状のビジョンでは、やけにたくさんの急速充電器設置が示されてるけど、たとえば、120カ所近くある『道の駅』にくまなく急速充電器があれば、それでほとんど十分です」と。
また、「ディーラーの充電器も寒さ対策で屋内設置することが多く24時間対応が難しい」とか、「電気の基本料金を抑えるために20kWhの中速充電器を設置しようとしても、補助金を使うと電柱からの電気工事分が設置者負担になって頓挫するケースがある」とか、北海道ならでは、電気工事事業者ならではのエピソードを伺うこともできた。
さらに、太陽光発電パネルも扱っているという西山さんと自然エネルギー活用についての話もはずみ。。
詳しく書くと長くなりすぎるので要約すると、
太陽光発電の計画が、電力会社への売電契約が難しくてたくさん頓挫している北海道。これからは、スマートグリッドを超えた『オフグリッド』(つまり電気自給自足生活)の可能性を広げていくのも面白い。
ということで、私と西山さんの話がまとまった(笑)。
クルマに戻り、西山さんと首脳会談的に握手して。
いやあ、1時間ちょっと、待ってよかった!
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