1基で2台分の急速充電器
2013年10月17日。今日は朝からすばらしい青空が広がった。常滑駅前のホテルを出発し、まずは、ひとつめの充電スポットだ。
【あいち臨空新エネルギー実証研究エリア】
(シンフォニア テクノロジー)
前充電地点からの走行距離:10.5km 旅の総走行距離:3183km
中部空港のすぐそばに、広大な敷地をもつ愛知県の施設。新エネルギーに関するさまざまな実証研究を支援するために、平成21年にスタートした。
急速充電器を設置しているのは、この旅の協賛企業でもある『シンフォニア テクノロジー』(旧神鋼電機)だ。
朝の光がさわかやな現地に到着したEVスーパーセブンを、新事業企画室の村田一臣さんと、営業ご担当の豊島将太さん。さらに、愛知県産業科学技術課の河瀬賢一郎さんが迎えてくれた。
実証研究エリアではいくつものプロジェクトが進められていて、シンフォニアテクノロジーの研究テーマは「使いやすい急速充電器」。
ここに設置されている充電器は、1基の電源盤に対して2台の充電スタンドが設けられている。
つまり、1基の充電器の2台のEVを接続できる。
ただし。
2台のクルマを同時に充電するのではない。1台の充電が終わると、自動的に2台目の充電が始まる「自動切り替え型」だ。
豊島さんに話を聞くと。
同時に2台を充電すると、せっかく50kWhクラスの電力を使っていても、出力を分割して実質「中速充電器」のスピードでしか充電できなくなってしまう。また、1台で充電を始めて、途中でもう1台の同時充電が始まると、スタート時に表示された充電時間が延びてしまうからトラブルのもとになりかねない。
2台を順番に充電できる自動切り替え型であれば、急速充電器の性能をフルに生かしてスピーディな充電ができるだけでなく、1台目の充電が終わって次の充電待ちをしているEVと交替するまでの時間も、2台目の充電している時間分の余裕ができる。
と、いうわけだ。
さらに。
この実証研究エリアに設置されているのは、プロトタイプ(試作品)だが、今年の4月から商品化された『エネルスタ』という製品の定格出力は44kWhで、最大出力が49kWh。契約する電力を50kWh未満にすることで電力契約の月額基本料金を抑えることができるように工夫されている。
プロトタイプであるこの充電器には、高い充電スタンドの上にポールがあって夜間照明用のLEDが輝いていたりする、が、製品版にLEDの照明はない。
余談だが、夜間照明はぜひ実現してほしいアイデアだし、抜けるような青空の中でも緑色に輝くLEDがかっこよかったから写真を撮ってみた、けど、写真では緑の輝きはうまく写せなかった。ふむ、人間の目はすごい、のだ。
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ところで。
ここで充電を始めようとしていると、1台の黒いリーフが颯爽とやってきた。
EVスーパーセブンとアウトランダーPHEVを2台並べて充電を始めたばかりだったので「ああ、お待たせしてしまうな」と思ったが、それはいらぬ心配だった。
黒いリーフでやってきたのは、岐阜県各務原の阿部さんと、友人の豊田さん。
なんと。
EVスーパーセブンを生で見て、この旅を応援するために、わざわざ駆けつけてくれたという。
実は、今日はわけあって先を急ぐので、時間外の朝8時30分から充電させていただいていた。各務原からリーフで、と考えると、かなり早朝に出発してくれたはず。
ありがたい。と、みんなで一緒に記念撮影。
で。
9時には充電終了。
次は、長久手にある、愛・地球博紀念公園(モリコロパーク)を目指す。
阿部さんのリーフも、長久手まで一緒に来てくれるという。
並走するのは危なかったりもするから、行く場所を確認して現地集合を約束し。
さあ、次の目的地へ出発だ。
私、本当に嬉しかったんです。まさか、EVスーパーセブンに逢えるとは
思ってなかったんですもん。夢が叶った気分でした。伴走するなんて言いながら
ETC付いてない私、気遣っていただき、かえってご迷惑をおかけしたこと
大変申し訳なく思っております。走行中、後ろからスーパーセブンを眺めていると
なんだか胸が熱くなってきました。応援して力をもらったのは私たちのほうです!
毎日、ハードなスケジュール、お体には十分お気を付けて張り切ってくださいね。
あと、大村愛知県知事とのツーショット、ごめんなさい私も写真、撮り忘れてました。