無礼な軽トラ、と思いきや
今日の目的地は奈良県。どこに泊まるかは決めていなかったが、和歌山で充電しながら、明日香村に決めた。和歌山から明日香村までの距離は約80km。十分にたどり着ける距離ではあるが、県境の峠が少し気になる。明日香村には急速充電器がないこともあり、明朝の動きまで考えると、途中で一度充電しておきたい。
ということで、和歌山と奈良の県境近く。紀北町にある24時間対応の日産ディーラーで充電していくことにした。
【和歌山日産自動車 紀北店】
前充電地点からの走行距離:41.5km 旅の総走行距離:3774.8km
明日香村での宿泊はネットで見つけた民宿を予約した。19時までには着いてほしいといわれているが、時刻はもうすぐ18時半。とても間に合いそうにない。
でも、やっぱり充電はしていきたいし。
雨がますます強くなる中、ようやく紀北店の駐車場に到着。
とにかく「10分だけでも充電して先を急ごう」と気持ちは焦っていたのだが。。。
と。
急速充電器前のEV枠に、白い軽トラが少し駐車枠からはみ出し気味にクルマを停めている。
「まったく。無礼な軽トラだな」と、思いきや。
白い軽トラは三菱の『ミニキャブ・ミーブ トラック』で、雨の中、充電コネクターをつなぐ作業をしていたおじさんが「悪いな、これも充電なんや」と。
あちゃあ。
よりによって、こんなに急いでいる時に限って、この旅で初めてともいえる本格的な充電待ち。
ええい、このまま充電を諦めてスタートしよう、と思ったら、お店のスタッフの方が「ミニキャブへの充電は10分ちょっとで終わると思いますから、中でお待ちになってください」と優しいアドバイス。
ううむ。
少し迷ったが、ここはお店の方のアドバイスに従って待つことにした。
ほどなく。
ほんとに10分ほどでミニキャブ・ミーブ トラックの充電は終了。
オーナーの方に話を聞くと、仕事は「どうえん」をやっていらして、このミニキャブ・ミーブ トラックのほかに「このディーラーでリーフを買うたんや」という。
あ、和歌山の地元の人は「ぞ」が「ど」になるそうで、「どうえん」ってのは「造園」のこと。
お互い慌ただしく動くなか、ゆっくりお話しはできなかったが、リーフを買ってEVの魅力にぞっこん。仕事用のミニキャブ・ミーブ トラックを買った、ということだ。
これから数年で、瞬く間にそういう人が増えるだろう、と思う。
昨日、尾鷲店まで激励にかけつけてくださった水野さんからは、あの後、紀伊半島一周ドライブをしてしまったとメールが届いていた。
まったく。
大衆に先駆けて、今、EVオーナーとして世の中の先陣を切っている人たちの、なんと頼もしいことか。
そしてこの旅は、不思議とそういう方々との出会いを引き寄せる。
心して。
旅を続けていこう。
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