100Vの優しさ
100V充電のSOS。伺ったのは、『九州三菱自動車販売 薬院店』だ。
この店には急速充電器と、200Vの普通充電設備もある。でも、今回のお願いは100V充電。さて、駐車したクルマに、あまり延長コードなど使わずに差し込めるコンセントを探そうとすると、意外にこまってしまうもの。サービス工場の中に入れるかどうかなどとスタッフのみなさんともども悩んだ末に、200V普通充電設備の脇に100Vコンセントがあるのを発見。
無事に、サービス工場の仕事にご迷惑を掛けることもなく、100V充電をスタートできた。
EVスーパーセブンは急速充電の旅に特化して作り上げている。100Vや200Vでの充電も可能だが、ちょっと面倒くさい。
ピットインして約2時間。いんぐりもんぐりと試行錯誤を重ね、なんとか、3つの電池の電圧を125Vで揃えることができた。
さあ、運命の瞬間だ。
パソコンのトラブルが起きた時、すべての電源を落として再起動することがある。あれと同じ。
コントローラーの制御にもつながっている12Vの補器用バッテリーの端子も外して10分ほど待ってみて、いろんな問題がクリアされることを祈ってみる。
バッテリーの異常を示す赤い警告灯の点滅が止まればOKだ。
いざ。
12Vを繋ぎなおし。
ブレーカーとイグニッションをオンにして。
ゴトゴトッと、リレーがつながる音がしてEVスーパーセブンが目覚めていく。
でも。
残念ながら警告灯の点滅は止まらない。
万事休す。
もう、私のレベルでできることはなさそうだ。
舘内さんに電話を入れて、少しでも先に進みたいから、今日は小倉まで走って、車両製作を担当した東北自動車と、急速充電システムを手がけてくれたIKSからの救援スタッフを待ちたい、と相談。
合流したばかりの慎輔さんには申し訳ないが、心はすっかり落ち込みがち。
暗澹たる気持ちを抱えたまま、ひとまず、小倉に向けてスタートを切ったのだった。
ともあれ。
充電作業中も入れ替わり立ち替わりEVスーパーセブンの様子を心配してのぞいてくださった薬院店スタッフのみなさん。
社会の「仕組み」になりつつある急速充電を使うばかりで忘れがちになっていたが、100Vコンセントを使おうとすると、人の優しさが身にしみる。
本当にありがとうございました。
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