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久慈で充電

八戸市街を出発してから、約62km。久慈市内にある急速充電器に到着した。

【日産プリンス岩手 久慈日産】

前充電地点からの走行距離:89.8km 旅の総走行距離:1533.5km

いよいよ、三陸海岸を南下していくルートが始まった。三陸に、急速充電器は多くない。久慈、宮古、釜石、大船渡、気仙沼、石巻といった沿岸の町にある、日産や三菱のディーラーが設置している充電器を、点々とつないで走ることになる。

もし、どこかの充電器が故障でもしていたら、旅はいきなり滞る。

しかも、八戸から久慈は60数kmだったが、久慈から宮古が約90km、気仙沼から石巻は約80kmなど、この旅の中でも指折りの長距離空白区間が並ぶ。

八戸から久慈は60数km、とはいえ、前日三沢で充電して、今日はまだ充電はできていないので、三沢〜八戸市内でうろうろ〜久慈は、これもほぼ90kmの長距離区間となる。

北海道で110kmを走破して自信を深め、三沢で90%程度まで充電したから「まあ大丈夫だろう」とは思いつつ。

今日、EVスーパーセブンのハンドルは舘内さんに託している。「残量警告の黄色ランプが点滅したら教えてください」と、トランシーバーで舘内さんに呼びかけても返事がないし。

ほんとに大丈夫かなぁと気をもみつつ、ハンズフリーで今夜の宿へ予約の電話を入れたりしつつ。。。

15時過ぎ。

なんとか無事に久慈市内の日産ディーラーに到着した。急速充電器に示されたバッテリー残量は18%。110km走ったあとの残量が11%だったから、事前の充電率を考えると、ほぼ計算通りな感じである。

ちなみに。

三沢での充電率は90%だったので、90ー18=72%の電気でほぼ90kmを走ったことになる。EVスーパーセブンのバッテリー容量は13.2kWh。つまり、13.2×0.72=9.50kWh。ということは、1kmあたりの消費電力は約105.7W、ということになる。

念のため、110km走破時のデータで計算してみると。

倶知安での充電率は96%。96ー11=85%。13.2×0.85=11.22。11.2kWh/110km=102W。

おおむね同じような、しかも、ひたすら電費に気を配った分だけ優れた数値をたたき出している。

EVに興味のある人ならわかっていただけると思うが、102W/kmというのは、市販車もびっくりの優秀な数値だ。(あくまでも、ざっくり計測の概算だが)

すごいぞ、EVスーパーセブン。

ところで。

久慈日産。写真をよく見るとわかるように、道を挟んで別の日産ディーラーと向かい合っている。向かいの日産ディーラーに急速充電器は設置されていない。

向かいのディーラーでリーフを買ったユーザーが充電に来ることもあるだろうが「それはまったく気にしないものなんですか?」と居合わせたショールームの女性スタッフに尋ねてみると「リーフオーナーに加入していただくゼロエミッションサポートプログラムがありますから、どこでお買いになったかは関係なく充電器をご利用いただいています」という返事。

しかも。

充電料金は払おうとすると「当店ではまだいただいておりませんので」と、結局、ドリンクまで出していただいた上に、無料で充電させていただいた。

社会に先行して急速充電器を設置する、日産、そして三菱ディーラーの心意気には頭が下がる。

同時に。

電気自動車が本格的に普及する前に、きちんと、気持ちよく課金できる仕組みを確立しておくべきだ、という思いをまた深くした。

あ。

ちなみに、トランシーバーで返事がなかった舘内さん。

慌ただしく八戸のイベント会場から再出発を切ったので、トランシーバーのチャンネルがずれていた、ということが、この充電中に判明したのだった。

ま。旅だもの、いろいろあるさ、ということで。


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