ここまで津波が

日産の気仙沼店と三菱のディーラーは、1kmと離れていない。アクセルをぐんと踏み込んで、すぐに到着。右折して駐車場にクルマを入れる。

まず驚いたのが、規模の大きさだ。ディーラーの建物は幹線道路から奥に続く細い道の両側に分かれていて、サービスのファクトリーとショールームは別棟で、それぞれ、でかい。奥には、部品会社の別棟までそびえている。

先に来ているはずのサポートカー、アウトランダーPHEVの姿もすぐには見つからず。

細い道を数十メートル進んだところで、ファクトリーの一番奥。室内に設置されている急速充電器と、アウトランダーPHEVを発見した。

【宮城三菱自動車販売 気仙沼店】

前充電地点からの走行距離：0.5km　旅の総走行距離：1815.2km

アウトランダーPHEVをしっかり充電し、EVスーパーセブンが満腹になるのを待ちながら、宮城三菱自販のサービス担当執行役員、徳山義勝さんにお話しを伺った。

3.11。津波が気仙沼の街を飲み込んだ時、徳山さんはこの建物でまだお仕事中だった。ディーラーの建物は海から1km以上離れているし、背面は木立に覆われていて、津波が襲ってくるとは想像できなかった。

ところが、津波の水はこのディーラーを「床上浸水」あたりまで包み込んだ。

幸い、強い流れが起きることはなく、浮き上がったクルマが窓や壁を突き破るようなこともなく、人的被害はまぬがれた。

とはいえ、100台ほどあった展示車やユーザーから預かっていたクルマはことごとく浸水。次第に水かさが増し、夕暮れが迫る中、浸水したクルマのクラクションが一斉に鳴り出して、会話するのも難しいほどの状態になったらしい。

そのうち、近くでは次々と火災が発生。水をかき分けるようにして避難した、という。

いろんな方に津波の様子をうかがうほどに、想像をはるかに超えた「力」に愕然とする。

ただただ、愕然とするしかない。

で。

徳山さんのお話しに愕然とする余り、写真を撮ることさえも忘れていた。。。m(_ _)m

明日はまた、祈るような気持ちを抱きつつ、石巻に向かって沿岸部の道を走ろうと思う。

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