MGのEVと2ショット
2013年10月23日。今日は、朝から雨が降っている。まずは、徳島市内のホテルを出発し、高松自動車道で香川県の高松市を目指す。
9時過ぎに到着したのは栗林公園。国の特別名勝や、ミシュラン観光ガイドの3つ星にも指定されている日本庭園で、高松市内きっての観光スポットだ。
この公園の駐車場に、急速充電器が設置されている。
【栗林公園 東門駐車場】
前充電地点からの走行距離:66.5km 旅の総走行距離:4176.6km
充電器は、駐車場出口側、管理小屋の近くにあった。EV専用を示すパイロンを、駐車場の係りの方が移動してくれたのは、乗り降りが極端に窮屈になる雨の日のEVスーパーセブンにはありがたかった。
充電をはじめてすぐに、スーパーセブンと同じくイギリスの古い名車、『MG』の手作りEVがやってきた。
高松市内の自動車整備会社が昨年製作した手作りEV。中国製のリチウムイオン電池を搭載しているという。
数日前からフェースブックでメッセージをいただいて高松市内通過の予定を連絡し、無事に会うことができた。降り続く大雨の中、まだ朝早い栗林公園まで来てくださった細田さん、上田さん。ありがとうございました。
この「MG-EV」は、改造EVをビジネスにできないかと、まずは「どんなものか」を自分たちの手で確かめるために製作したということだ。
EVそのものはどんどん普及してきたが、EVの改造をビジネスにするのはなかなかに難しい。モーターなどの部品調達などはともかく、普通に入手できるEV用のリチウムイオン電池はまだ高価なうえに、信頼性の高い日本製の電池は入手困難。
ベース車両の値段に、EVにするためのパーツ代と電池代。さらには改造の工賃などを合わせると、とても高価なクルマ、になってしまう。
たとえば、日本一周の旅を終えたこのEVスーパーセブンを1000万円で売ってくれ、というのは「アリ」な気もするが、おしなべて改造EVは、広く売るための商品としては「高すぎる」ことになる。
一時期、改造EVビジネスなんて簡単だよ、的なコンサルティングが蔓延しそうな流れがあって、危ういなあと感じながら見ていたが、案の定、お気軽改造EVビジネスの世界は死屍累々。
もちろん、改造EVには自動車文化を継承していくための大きな可能性がある。
でも、本気で改造EVビジネスを考えるなら、たとえば、レース用マシンの製作を手がけるくらいのレベルで、確固としたノウハウと技術や、物好きな性分を備えておく必要がある、のだと、私は感じている。
ともあれ。
スーパーセブンとMGの電気自動車が並ぶのは壮観。
降り続く雨がうらめしいひとときだった。
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