急速充電器設置の課題
那須高原から日光へ。次は、今市宿市縁ひろば、で充電だ。
【今市宿 市縁ひろば】
前充電地点からの走行距離:71.5km 旅の総走行距離:2435km
那須を出発するときに、iPhoneの、グーグルマップでナビ設定をしようとしても、なんだかうまく検索できない。近くまで行ければいいや、と、あいまいな設定でナビ通りに走って行くと、市役所の観光課に到着してしまった。
原因は。
充電スポットの名前を、私が「今市、宿市、縁ひろば」と読んでいたからだった。検索画面で、「今市市」「宿市」「縁ひろば」などと入力していたために、うまく検索できなかったのだ。正しくは、今市宿の、市縁ひろば。
ぐふぅ。
ともあれ。市役所(今は日光市になっているようだ)と市縁ひろばはそんなに離れていなかったので、ロスは少なく無事充電スポットに到着。
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ひろば内の、観光協会の事務所で受付。充電器は無料で利用できる。
ここには、急速充電器と、200Vの普通充電器が併設されていた。屋根もあって、充電用の駐車スペースが広くとられている。
すばらしい。
が。
ちゃんと確認していないので推測だが、せっかく50kWhの急速充電器なのに、どうやら実際の出力は中速充電器程度に調整されていたのか、経過時間の割に充電率が上がらない。また、充電器の設定をユーザーが操作することはできなくて、自動的に30分間の充電が行われる仕組みになっていた。
次の区間も一気に桐生まで走ってしまいたかったから、できるだけ満充電に近づけておきたかったから、結局、一度充電が終了したあとで、もう一回、充電スタートして約10分、90%程度まで充電した。
この機種の充電器は、バッテリー残量がデジタル数値で表示されないのが、ちょっともどかしかったりもする。市販EVならクルマ側でかなり正確な充電率が把握できるから、ま、それは問題ないともいえるのだが。。
恐縮ながら、正直にレポートしておくと、「市縁ひろば」にはちょっと廃れた風が吹いていた。
公的な観光案内スポットとして、おそらくはかなりの予算を割いて誕生した施設と思われるのだが、観光協会の2階にそば屋さんが一軒。その脇にずらりとならんだ「そば打ち体験」などの施設らしき建物は、すっかり扉を閉ざして静まりかえっている。
まったく観光客がいなかったのは、あまり天気のよくない平日だったから? とも考えられるが、立派な施設のそこかしこに染みついた「終わってる」感は、ますます人を遠ざけてしまう。
うらさみしいひろばの中で、真新しくて立派な充電施設だけが輝いていた。
きっと。
何かを普及させたり繁盛させるためには、石にかじりついてでも「賑わい」を演出する必要があるのだろう。
あと。
公的な施設に設置されている充電器に、ペースメーカー使用者への注意書きをしばしば目にする。
高圧の電気を扱う充電器。具体的にどのくらいの電磁波などが出ていて、どんな影響が考えられるのかといった詳しいことは未取材だけど。
こうして急速充電器の普及が広がってくると、いろいろ「課題」が見つかってくる。
ひとつひとつ、一歩一歩、前に進むことが大切だ。
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なんて。
人様のことをとやかくいってる場合じゃない。
EV普及、そしてこの旅も、賑わいを呼び込んでいかなきゃ成功しない。
日本一周するに当たって、私はこの旅の意義やEV普及の課題についてまとめた『EV時代の夜明け』という本を、電子書籍のKindle本で上梓した。
値段は777円。
インディースの電子書籍としては高めに値段を設定したのは、1冊につき500円程度を、旅へのカンパ、としたからだ。
電子書籍やKindle本も、まだ広く普及しているとは言いがたい。
むしろ、まだマイナーな出版形態ともいえる。
だから、まだあまり売れているとは言いがたい。が、それはそれ。私は、今のEVと電子書籍の普及状況が似ていると感じていて、フリーライターのチャレンジとしては面白いと、自分を慰めながら思っている。
もちろん。
旅の電子書籍はもっともっともっと売れて欲しい。
ので。
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すでに購入いただいた方からは、絶賛の声もいただいてます。
ぜひ、ご一読を!
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