台風で東名離脱
静岡県庁を出発。今夜は磐田市内に泊まる予定だ。さっき、台風の中を走る覚悟を決めて、磐田のホテルに予約を入れた。
磐田までは東名高速を走り、途中、牧ノ原SAで充電しよう、と思っていた。
あ。
静岡県庁の充電器で、充電させていただくのを忘れていた。台風の雨風の中、記念撮影して見送られ。。。電池残量にはまだ余裕があったから、すっかり充電&撮影のことを忘れてしまったのだ。
もう、台風はいろいろと吹き飛ばす。
で。
静岡市内を走るうちにも、雨と風は激しさを増していく。
とはいえ、市内を走っているうちは、アウトランダーPHEVのブレーキランプがボンネットの水滴に乱反射するのが「きれいだな」と感じたり。さらには、幌をして走る時、後ろのクルマや対向車のライトがサイドのビニールウィンドウにぎらぎらして視界が奪われる様を写真に撮って紹介しておこう、なんてことを考えている余裕があった。
が。
静岡ICから東名に乗ると。。。
雨はますます強くなり、路面にはかなり分厚く水が浮いている状態になってしまった。高速道路では80km巡航を目安にしているが、60kmを超えると車体の底を打ち続ける水音が激しくなって、どうにも不安が煽られる。
EVスーパーセブンの電池やモーター周りなど、高圧の電気が流れる部分の防水には万全を期している。
でも、手作りだし。
また、ヘッドライトなどの電源となる12Vの補器用バッテリーの防水対策は、やや甘いかな、と感じる部分が残っている。上からの水の浸入はまず心配ないが、下から攻め続けられるとどうなのか。大丈夫だとは思うけど、もしものことがあったら旅が止まる。
ので。
ハザードを付けて速度を50kmに落として、慎重に運転してみたのだが。。。
次々と後ろから迫るトラックのヘッドライト。
大丈夫だとは思うけど、いつ踏みつぶされてもおかしくないような恐怖を感じ、サポートカーを運転する片岡さんにSOS。東名を離脱して、一般道を走ることにした。
と、なると。
磐田にたどり着くためには、なんとかもう1回充電しておきたい。
が。今日は、ディーラーの定休日が多い火曜日だ。うまく、ルート上に24時間充電可能な場所があるだろうか。
充電スポット情報サイトで検索してみると、藤枝市内の日産ディーラーが見つかった。
【日産プリンス静岡 藤枝店】
前充電地点からの走行距離:63.8km 旅の総走行距離:3002.1km
激しい雨が降り続く国道沿い。
「EV QUICK」の看板の照明は、まるで灯台の火に見えた。
到着したのは19時15分ごろ。お店の営業時間は19時半までということで、スタッフの方が不思議そうな表情で充電器に向かうEVスーパーセブンを見つめていた。
後で話しを聞くと、なんだか音が静かスーパーセブンが入ってきたので故障していると思い、「うちに来ても何もしてあげられないかも」と心配していたそうだ。
そりゃ、そうだ。
でも。
それが日本一周をしているEVスーパーセブンだとわかってからは、笑顔で温かく迎えてくださった。
営業時間は終わったが、「しっかり充電していってください」という言葉に甘えてがっつり充電。
店に残っていたスタッフのみなさんで、記念写真も撮らせていただいた。
桒原史一さん。(お名前の漢字変換、普通にありました!)、千澤一樹さん、酒井智さん、上林泰輔さん。
予定外の出来事が、楽しい時間になりました。ありがとうございます!
が。
台風の苦難はこれで終わりじゃなかったのだ。
藤枝から磐田へは1号線のバイパスを走った。信号はほとんどなくて、まるで高速道路のようにスムーズに流れる道なのは助かったが、風雨の激しさは変わらない。
ことに、トラックの対向車とか来ると、視界が奪われて道路左端の白いラインがかすかに見える程度になってしまう。
水たまりは避けたいのだが、路面の凹凸すら判別できない状態で。スピードは60kmほどだから恐怖感はそれほどないが、先行するアウトランダーPHEVのテールライトだけを頼りに、まるで潜水艦で深海を突き進んでいるような(そんな経験はないけど)ドライブになってしまったのだ。
潜水ドライブを約1時間。
なんとか無事に、磐田市内に到着した。
早じまいする店もある中で、なんとか夕食にもありついて。
ともあれ。
強風で傘をたたんでホテルに帰る道すがら。明日の朝には、台風一過の青空が広がることを祈るのだった。
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