熊野本宮大社での不覚
2013年10月19日。朝からしとしとと雨模様。今日は、熊野から奈良を目指す。宿泊した川湯温泉を出発し、まずは、昨日行けなかった熊野本宮大社へお参りだ。
昨日、取材に来てくれた地元紙の記者の方から、大社のすぐそばまでクルマで行けると聞いたので、朝、観光案内所を兼ねた世界遺産熊野本宮館で行き方を確認。EVスーパーセブンで拝殿の脇までたどり着く。
サッカー日本代表のシンボルでもある太陽の化身「八咫烏」は、ここ、熊野本宮大社の神のつかいだ。境内には、八咫烏のポストまで設置されている。旅の無事やら家族の無事などを祈り、札所で交通安全のお守りステッカーを購入。EVセブンの運転席横の車体に貼った。
「意外に狭い境内なんだなあ」などと、少し思ったりしつつ。
ともあれ、次の目的地に向けて出発だ。
と。
あれ?
熊野本宮をあとにして、途中で立ち寄ったコンビニ駐車場で改めてパンフレットを確認すると。
荘厳で立派な「熊野本宮大社」の写真が掲載されている。
むむ。
しまったぁ!
クルマで乗り付けたお気軽さに目がくらみ、拝殿の奥にある、本当の、本宮への参道を見逃してしまったのだった。
ちゃんと下から石段を登ってくれば、案内表示もあっただろうし、こんな失敗をすることはなかったはず。
くうぅ。
一生の不覚。。。
よほど「戻ろうか」とも考えたが、こういう失敗もまた旅の醍醐味、と自分を慰め。。。
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熊野本宮大社は、古来、熊野詣の聖地とされる場所。当然、かつての熊野詣は徒歩での旅だ。
EV旅は、エンジン車でのドライブ旅行に比べて徒歩に近い。
でも、やはり「便利さ」という魔力から逃れることはできないのだと痛感した。
20世紀の私たちは、ひたすら便利さを追い求めてきた。
21世紀、便利さの代償として、たとえば地球温暖化、あるいは原発事故などに苦しめられている。
どこかで少し、人間として等身大の生き方を思い出し、八百万の神々の恩恵に感謝しなければいけないのだ、と思い知る。
本当の本宮を見逃したのは、EVスーパーセブンの旅にも慣れてきて、ちょっと油断していた私への、神様からの戒めだと、思うことにしよう。
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